工業化学科」カテゴリーアーカイブ

工業化学科 課題研究発表会

1月20日(木)に課題研究の発表会がありました。課題研究は3年生が4つの班に分かれてそれぞれの班ごとのテーマで一年間研究をしました。
練習の成果を発揮して分かりやすく素晴らしい発表ができ、3年間の成長を感じることができるとても良い時間になりました。
また、2年生にとっても来年度の研究内容を考える良いきっかけになったと思います。

2022高校生テクノフォーラム参加

1月15日(土)に岡山県立岡山工業高等学校の体育館を会場に、2022高校生テクノフォーラムが開催されました。今年度は新型コロナウイルスの影響により例年とは異なる形式での実施ではありましたが、発表題目「Reborn 再生エネルギーの開発~倉工五科共同プロジェクト~」として3年間の研究の取り組みについて、工業化学科3年の秋山陽祐君、稲角圭祐君、竹熊彩香さん、立石魁君、藤原怜央君の5名が発表しました。


前日のリハーサルが中止になり、当日も発表前のわずかな時間にパソコンの接続確認や、立ち位置の確認程度しか出来ませんでしたが、これまでの練習の成果を発揮して堂々と発表してくれました。また、発表終了後には安藤校長先生より労いのお言葉もいただけました。
審査の結果については後日連絡が来るとのことですが、発表要旨やスライドの資料も生徒が中心になって長期間かけて準備し、何度も繰り返し練習して発表したこの経験は、高校卒業後それぞれの進路先で活かせると思います。

R3年度SEH講演会(滝澤先生)

1月14日に岡山理科大学の滝澤昇先生に「醗酵・醸造のもう一つの主役「乳酸菌」」という演題で工業化学科の1・2年生を対象に御講演をいただきました。今回の講演会が本事業の関連講演としては最終回でしたが、新型コロナウイルスの感染状況の悪化によりオンラインでの講演会となりました。
乳酸菌は様々な発酵食品だけでなくバイオプラスチックにも関与していること、新型コロナウイルスの仕組みについても分かりやすく説明していただけました。また、講演の最後には将来ものづくりに携わる生徒に向け、心に響くメッセージを投げかけていただけました。

R3SEH講演会(久岡先生)

11月26日にフジワラテクノアート株式会社の久岡様に「固体培養」という演題で工業化学科の1、2年生を対象に御講演をいただきました。11月22日の研究成果発表会で指導助言をいただいた直後ということもあり、生徒も聞きやすかったと思います。
今回もオンラインの講演会となりましたが、基本的な用語の説明から始まり、現在利用されている技術の紹介や、既存の利用の仕方にとらわれなければ色々な活用方法がある事を伝えていただき、大変勉強になりました。

各種発表会に向けて

11月22日に校内成果発表会を終えたばかりですが、今度は1月に予定されている高校生テクノフォーラムや、工業化学科の課題研究発表会が控えているため、次なる資料作成に取り掛かりました。
発表内容がそれぞれ異なるため大変ですが、前回の発表会で得た経験からスムーズな取り掛かりが出来ました。年内には完成を目指す必要があるので、期末考査終了後からは放課後に残って作業する予定です。


また、前回の反応で発生した残渣をテキスタイル工学科へ引き渡すための準備もしました。
期間が空いたため臭いがしましたが、洗浄と乾燥により改善を試みています。

大型装置の安定運転(結果)

大型糖化装置を利用した実験についてようやく最初から最後まで一定の条件下で反応を終え、一週間アルコール発酵させてから蒸留塔で濃縮しました。結論としては以前に行った不安定な状態での実験の方がアルコールの濃度は高く、残念ながら良い結果にはなりませんでした。考えられる原因は原料の綿の割合、回転数、酵母の状態などが考えられますが、残渣の状態を見る限り本校の解繊も一つの原因かもしれないと思いました。今後は考えられる原因について検証していきたいと思います。

工業化学科 危険物結果報告

10月に本校会場で実施された危険物取扱者試験で、3年生1名(栁本将輝君)と、2年生7名(石川士恩君、甲野智拡君、近藤匠君、山条恭平君、藤田彩可さん、三宅大陽君、矢吹健悟君)が乙種全類合格となり、3年生は乙種全類取得者総数が12人になりました。引き続き甲種の合格も目指してもらいたいと思います。
1年生が受験した乙種第4類については合格者が6名と、残念ながらここ10年の間で最も少ない結果になってしまいましたが、先輩たちの頑張りに負けないよう次の2月にはたくさんの合格者が出るよう願っています。

工業化学科資格関係報告

11月9日に岡山県職業能力開発協会による技能検定成績優秀者の表彰式が行われ、化学分析(化学分析作業)3級に合格している10名のうち5名が対象となり、銀賞に3年生の清水香穂吏さん、2年生の石川士恩君、銅賞に3年生の稲角圭祐君、竹熊彩香さん、藤原翔君が選ばれました。一度に5名が受賞することは倉工の工業化学科としては初めてです。惜しくも金賞は逃してしまいましたが、来年度も多くの受賞者が出るよう後輩には頑張ってもらいたいと思います。


また、10月9日に2級ボイラー技士の試験が実施され、2年生の石川士恩君と三宅大陽君の2名が合格しました。
危険物の合格発表もあるので、合格状況が分かり次第報告します。

大型装置の安定運転にむけて

前回の実験で上手くいかなかった原因と考えられる回転数と温度のコントロールについて休日返上で継続した調整を行いました。その結果ようやくビーカースケールと同じような状態で運転できるようになりました。そこで、前回の実験は原料の追加を途中で中断し、前回の課題研究中に解繊した原料を前処理し、改めて最初から糖化反応を行いました。今回の実験が今まで確認してきた最適な方法による糖化反応になるので、良い結果になることを期待します。

R3SEH講演会(谷先生)

研究最終年度となる今年度もスーパーエンバイロメントハイスクール研究開発事業で協力いただいている外部の先生方に講演会をお願いしています。11月5日に岡山大学資源植物科学研究所 植物・微生物相互作用グループの谷 明生准教授に「メタノールを食べる細菌の生態と利用」という演題で御講演をいただきました。現在は夏頃に比べると新規感染者数自体はそれほど多くはありませんが、学校としては引き続き感染対策を徹底する観点からも、昨年度同様にオンラインでの講演会となりました。今回は難しい用語について説明用の動画を活用いただき、生化学についての知識がなくても理解できるように講演いただきました。今月22日には全校生徒向けの発表会にも参加いただく予定なので、先生のように分かりやすい発表が出来るよう準備を進めていこうと思いました。

C1工業技術基礎の風景

C2実習風景

倉工解繊原料による糖化反応

これまで課題研究の授業の度に解繊してきた原料が、ようやく本研究で使用する1回分に貯まったので先週の中間考査最終日の放課後にアルカリ処理を行いました。


その後乾燥させた原料を用いて、いよいよ本校で解繊した原料のみを使用した実験をスタートしました。これまでのスケールアップした実験では上手くいかなかった点について踏まえ、酵素の量と回転数を上げ、制御装置による温度調整は行わずに反応熱と空冷による加温としています。以前に発酵、濃縮まで進めた時の最終的なアルコール濃度は41.6%で回収量としては200mL程度だったので、今回はそれを上回る濃度と回収量を期待したいと思います。

また、校内発表に向けての準備も進めており、こちらは平日の放課後も毎日のように残って資料の作成を行っています。
上記作業の翌日、反応容器の中に追加で原料を入れようと確認したところ、中が泡だってしまっていて糖度も低く、反応が上手くいっていないようでした。

そこで共同研究者の滝澤先生と酵素の販売元であるナガセサンバイオ(株)へ現状に対するアドバイスをお願いしたところ、泡立ちが起こるほどの回転数の上昇が問題点であると判明したので、一旦反応槽の中身を廃棄し、再度低速度での反応を始めました。来週には結果が判明するので、引き続き確認していきたいと思います。

工業化学科1年生の危険物補習

今年度もまた危険物試験の時期がやってきました。

昨年度に比べると授業で取り組める時間は少なくなり、補習の体制も十分とは言えませんが、自主的に放課後の時間を中心に取り組んでくれています。来週からは中間考査も始まるので時間的にもより一層厳しくなりますが、最後の最後まで頑張ってもらいたいと思います。

発酵から濃縮へ

先週から発酵させていた糖化反応溶液を、ろ過して蒸留することで濃度を上げる作業を試みました。しかし、先月ろ過装置の洗浄中に加圧部分のパッキンを紛失していたため残渣の分離のために自然ろ過をしましたが、授業時間の中で作業が終わりませんでした。ろ過装置はそのままにしているので、明日改めて蒸留による濃縮に挑戦しようと思います。

また、来月の全校発表会に向けて発表者全員で分担しながらプレゼンテーション資料も制作しています。

工業化学科3年 本日の実習風景

糖化反応から発酵へ

先週開始した糖化反応については10月1日時点では原料もほとんど溶解していて順調に糖度も上昇していましたが、10月4日の時点で多くの原料が溶け残り始め、5日には追加で原料が入れられないほどの溶け残りになっていました。そのため、一旦残渣を取り出し、改めて原料を追加投入しましたが、原料を入れるカゴのネジが緩んでいて脱落してしまったため、ほとんど糖化反応が進んでいませんでした。さらに温度調整にも問題が発生し、記録を見る限り6日の夜中に温度異常で装置が止まっていました。


ようやく本格的な実験が出来ると思っていただけに、これだけのトラブルが発生してしまうと予備実験通りの結果とはなりませんでしたが、予定通りに理大に株分けしていただいた酵母菌を利用して発酵に入りました。どの程度のアルコールが回収できるか分かりませんが、来週以降の結果に期待したいと思います。

ただ、分析練習のために使用した本校のガスクロマトグラフ装置が故障してしまったので、今後成分分析が課題になりそうです。

また、解繊装置の修理が終わり、修理時に刃の部分に改良を加えていただいた結果、1時間当たりの解繊量が多い時に310gも取れるようになりました。平均すると200g/hとこれまでの2倍の処理量になり、解繊効率が上がったので良かったです。

工業化学科2年生本日の実習風景




SEH研究開発事業のまとめに向けて

本研究もいよいよまとめの時期に入ってきており、11月に予定されている校内発表に向けて資料をまとめる作業を始めました。これまでの成果を時系列に並べ、どの様な内容を伝えれば良いか発表予定のメンバーを中心に構想を練りました。来週の授業から資料作成が出来るよう、研究リーダーは資料を持ち帰り、まとめてくるとのことなので期待しています。

また、前回の解繊作業後、機械科の先生方に現行機の状態を確認していただきました。単位時間当たりの解繊作業の効率を上げるためには装置の改良が必要であるとの判断をいただきましたが、装置の改造には時間がかかるとのことだったので、今回は現行機での作業を続けました。しかし、刃を固定している溶接部分が外れてしまったので残念ながら途中で解繊作業は中止となりました。装置は来週を目途に修理していただくとともに、今後に向けては改良もしていただく予定です。


現在、解繊済みの原料が2kg程度と、大型装置で行える1回分しか残っていないため、特に慎重に糖化反応の作業を進めました。明日からの一週間が勝負になります。これまで培ってきた経験を活かし、予備実験で得ていた成果が再現されることを願いながら取り組みました。来週は発酵、再来週に濃縮して成分分析を行いたいと思います。

なお、今年度に入って一度も正しい分析が出来ていなかったので、試薬を用いてガスクロマトグラフィー操作の復習も行いました。

解繊作業の安定化と新たな課題

2学期に入り課題研究の時間がなかなか無く、16日は就職試験解禁日だったためほとんど生徒がいない状態でした。そのため本格的な作業は出来ませんでしたが、原料の前処理や修理が終わった布シュレッダーによる解繊作業を進めました。
布シュレッダーについては夏休みの修理後、教員の方で試していたところ更なる故障があったため、再度機械科に修理を依頼していました。
修理完成後初めての運転になりましたが、安定した運転が出来ました。連続2時間ほど運転しましたが、解繊原料の回収量としては200g程度と100g/hしか回収できませんでした。
予定では1回の糖化反応に使用する原料は1.75kgを想定しているので、この処理量では18時間も運転をしないと原料の確保が出来ないかもしれません。この新たな課題をどう解決していくか考えていきたいと思います。