工業化学科」カテゴリーアーカイブ

工業化学科 高校生探究フォーラム2023に参加

12月26日(火)に岡山コンベンションセンターにて実施された、高校生探究フォーラム2023に工業化学科三年生の四名が参加しました。
この行事は各校で取り組んだ探究活動の成果を発表するとともに、他校の取り組みを共有することで、高校生一人ひとりの夢を育む契機とするためのイベントになっていて、ステージ発表とポスターセッションがあり、工業化学科はポスターセッションとして参加しました。テーマは「ペットボトルのリサイクル」として、ペットボトルから鉢植えを製作するカスケードリサイクルについての研究成果をまとめました。
発表当日は聴きに来たお客さんを目の前に発表したため、始まる前は緊張していましたが、実際にイベントが始まると事前に練習した成果を発揮し、分かりやすく説明する事ができました。その後の質疑応答にも自分たちが取り組んできた内容について、質問者一人一人に対して丁寧に答えることができました。また、他校の取り組みについても真剣に聴く事ができ、学びの多い時間が過ごせました。

工業化学科 端切れからのアルコール製造R5-⑫

アルコールを製造するために発酵させていた糖液をろ過し、本校の設備である蒸留塔で濃縮してみました。

本格的な成分分析については別の課題研究班がGCMS(ガスクロマトグラフ質量分析装置)を用いて調べてくれる予定ですが、これまでのものに比べてアルコールよりも別の臭いが強く感じられ、濃度の高さはあまり期待出来なさそうです。
しかし、ろ過後の残渣はこれまでに見たことがないほどドロドロに溶けていて、原料をより細かくすることの意味合いは大きそうです。

工業化学科 環境学習講演会

12月18日(月)に工業化学科2年生を対象とした講演会をみずしま財団 副理事長・代表理事の福田憲一様を講師にお迎えして開催しました。

地元水島において、かつて起きてしまった公害に関する話や、個人でもできる取り組みについてなど、様々なデータを用いて分かりやすくご講演いただきました。
講演会の後半ではグループワークとして、環境に関する50音のカルタを班ごとに人数分作成し、各班の代表者が発表することで共有することが出来ました。
今ある環境が多くの先人の努力によって得られていることを感じるとともに、自分たちにでも取り組むことができる環境改善への意識を高めることが出来ました。

工業化学科 2級ボイラー技士合格(R5−②)

11月に工業化学科3年の福田光騎君、12月に工業化学科3年の伊賀大介君が、それぞれ2級ボイラー技士に合格しました。
これによって、今年度の工業化学科からのボイラー技士の合格者は3名となりました。
2名とも既に化学系企業に内定をいただいていますが、今後の自分のために自己研鑽に努めています。後輩も先輩の姿勢を見習って、頑張ってもらいたいと思います。

工業化学科 端切れからのアルコール製造R5-⑪

今年度の課題研究の時間も残り少なくなってきました。
先週、おそらく今年度最後になるであろう「2回解繊」した前処理済みの原料を使った糖化実験を始めました。1週間の間、毎日生徒が自分たちで原料を追加したり、糖度やpHを測定するなど管理をしました。
その結果、トータルで投入した原料が通常よりも25%少なかったにも関わらず、高い糖度を得ることが出来ました。
次回に向けて、前日より培養済みの理大酵母菌を使って発酵を始めたので、これまで以上の結果が得られることに期待したいです。

工業化学科2年実習(バイオ)

2年生の実習ではバイオに関する基本操作と、微生物を扱う作業について学んでいます。
今回はグラウンドの水たまりと教室棟の周辺にある側溝の水を採取し、一般細菌と大腸菌がどの程度含まれているか、それぞれを選択的に培養することができる培地を用いて実験しました。
調べてみたところ、どちらの水にも大腸菌が含まれていることが分かり、改めて手洗いの重要性を理解することが出来ました。

工業化学科2年実習(合成化学)

現ローテーションも折り返して、段々と内容が難しくなってきています。
本日は化学反応による合成反応に特化した実習の紹介をします。

こちらの班では、ベンゼン→ニトロベンゼン→アニリン→スルファニル酸→オレンジⅡという一連の合成反応をおこなっています。
化学反応では原料のすべてが反応するわけではないため、合成反応後に必ず精製し、目的の化合物にするための手順を踏みます。
今回は実験器具を組み合わせて加熱をおこなう「水蒸気蒸留」という方法で、物質が持つ本来の沸点以下での蒸留による精製をおこないました。
ガラス管のつなぎ目などから冷却水が漏れ出たり、水蒸気がコルク栓付近から逃げるなど悪戦苦闘しながらも、安全に楽しく実験をおこなっていました。

工業化学科 技能検定 銀賞受賞

11月14日(火)に岡山県職業能力開発協会による技能検定成績優秀者の表彰式が行われ、化学分析(化学分析作業)3級に合格している工業化学科2年生の瀬川良愛君が銀賞に選ばれました。
金賞の壁は今年も厚かったですが、昨年度に引き続き銀賞を受賞できたことは素晴らしいと思います。
来年度もぜひ、後輩には続いてもらいたいと思います。

工業化学科 10月試験危険物試験結果報告

10月29日(日)に実施された危険物取扱者試験の結果が発表されました。
工業化学科では1年生が初めて乙種第4類を受験をしています。

乙種は1類3名、2類1名、3類1名、4類10名、5類2名、6類4名が合格しました。
※人数は述べ人数
また、今回も甲種は残念ながら合格者は0人でした。

1年生の合格者は1名と、昨年度に比べると増えました。
今回の合格者を見ると、配信課題へ頑張って取り組んでいた生徒や、放課後に残って補習へ参加していた生徒の割合がほとんどだったので、いかに時間を作って頑張れるかが合格への近道だと感じました。
次回岡山での試験は2月になるので、頑張ってもらいたいと思います。

工業化学科2年実習(赤外分光分析)

今日は機器分析の一つである、赤外分光分析の実習風景を紹介します。

この分析方法は有機化合物の構造解析に使われる分析方法で、IRと略記されます。
今回はプラスチックフィルムの素材が何で出来ているかを分析し、その結果をもとに解析をおこないました。

工業化学科 端切れからのアルコール製造R5-⑩

前回綿状になるまで解繊した原料を使って前処理を行ったところ、生徒の感覚では全く触感が変わったようです。

特に今年度作業を担当している生徒が改善点にも挙げていた処理後の手絞りによる脱水作業が、力をほとんど必要としない状態になった
と思わぬ効果に喜んでいました。
大型装置を運転できるほどの原料が確保できたかどうかが心配ですが、今度は糖化反応と発酵による数値で変化を見ていきたいと思います。


年度末の発表に向けた準備も進んでいます。

工業化学科2年実習(CAD)

学校行事の関係で普段に比べると飛び飛びの日程ですが、
今回のローテーションにおける実習作業も中盤に入ってきました。

工業化学科の座学では製図がないため、2年生の実習の1ショップ
にてJW CADを使った簡単な製図の練習を行っています。

製図に関する基礎的な導入を終え、自分たちの手で実際に図面を
描いていくのですが、普段行う化学の実験とは違った難しさを感じながら、
先生のお手本を参考に見様見真似で頑張って完成を目指しています。

工業化学科2年実習風景

本日は2回目の実習作業ということもあり、説明や作業内容が
より本格的になってきていました。
特に危険な薬品を取り扱う作業については安全具を正しく着用し、
事故や怪我がないように注意をよく聞いて進めている様子が見られました。

工業化学科 端切れからのアルコール製造R5-⑨

前回導入した石臼による解繊糸をほぐすやり方ですが、労力の割に生産性が上がらず、力自慢の生徒であっても音を上げるほど大変です。
石臼を見てみると、外側だけが歯切れの色が付着していることから効果的に働いていないことが分かります。

そこでこれまでの布用シュレッダーによる解繊方法を工夫し、1回目はブロワーによる吸引を行って回収。その後一度回収した解繊された端切れを、再度布用シュレッダーの中に入れ、今度はブロワーによる吸引を止め、自然に出てくるまで運転してみました。

結果、人力で行うよりも遥かに簡単に短時間で綿状にほぐすことができました。
このやり方で糖化反応に必要な原料を確保でき次第、実際に実験をしてみようと思います。

工業化学科3年生(実習)

11月1日(水) C3の実習で、ローテションの2回目の授業が実施されました。ペーパーウエイトの作成に取り組んでいたところは、前回の実習で用いた樹脂が硬化し、本日から磨きに入る準備を行っています。まずは容器から取り出し、ベルトサンダーを用い、バリ取りを行いながら粗削りをして成形しています。この形を基本に次回以降の実習で磨き上げていきます。まずは、一通りの流れを確認して、より良い自分自身の作品を作ってもらいたいと思います。また、他の班のでは、ガス溶接を用いてものづくりに取り組んでいます。工業化学科では溶接の基礎を通して、ものづくりをする上での安心、安全の大切さを学んでもらっています。また、その他の実験実習の様子も写真でご覧ください。

工業化学科2年生実習風景

11月2日より工業化学科の実習は新しい班へとローテーションされました。
1回目ということもあり、どの班も実習の中で何に取り組んでいくのかを中心に
説明を受けていました。
薬品を扱う班では、専用の薬品を採取する場所にて安全を意識した
作業がなされていたり、装置の組み立てに必要な道具を加工するなど
今後の内容へ向けた取り組みが見られました。

工業化学科2年生(実習)

10月30日(月)C2の実験・実習が実施されました。各班の担当の先生で9月21日から始まった内容も本日が最後であり、9回の実験実習の授業のまとめとなる回になりました。
2学期の中間考査や学校行事をはじめ危険物の学習など様々な行事と重なり、1か月以上の期間をかけての取組となりました。本日は、まとめのテストに向けて内容の説明を聞き理解を深めている班や、まとめとなる実験に取り組む班などがありました。
次回からは、他の担当の先生のところでの実習となります。他の内容の実習になるので準備物も異なると思います。将来の社会人に向けて、基礎・基本を大切にして、忘れ物もしないように気を付けてもらいたいです。

工業化学科 端切れからのアルコール製造R5-⑧

現在の布用シュレッダーによる解繊では、糸状のものが多く含まれています。

その糸を指で少しこすると簡単にバラけることから、生徒が石臼を使って細かくすればアルカリ処理の際の絞りにかかる労力の軽減や、アルカリ処理後の乾燥時間の短縮につながり、糖化効率も向上するのではと考え、実際に購入して試してみました。

結果、綿のようになりましたが、少量作業するだけでもとても大変でした。

今回は最後までやり切る予定ですが、今後は使用方法について検討したいと思います。

工業化学科 端切れからのアルコール製造R5-⑦

しばらく更新することができなかったので、最近の取り組みをダイジェストでまとめてみます。

9月21日
6月の作業中に誤って処分してしまった、原料を前処理するための溶液を作成しました。
2回目ということもあり、前回よりも効率よく調製することができました。
解繊は夏休み中にブロワーの作動を確認したものの、またしても電源が入らなくなったため
端切れを装置に入れやすく加工しました。

9月28日
原料を仕込んだものの、糖化槽の温度調節器の故障により作業を中断しました。
電気科の先生にお願いし、制御装置の製作に携わった先生の力を借りて修理しました。
ブロワーの修理は難しいと判断されたので、新しいものを再度購入しました。

10月5日
糖化槽の回転軸が突然動かなくなったものの、その後電気科の先生の力を借りて動くようになった
ので、6月以来の糖化実験を開始しました。
新品のブロワーを購入したので、布用シュレッダーに接続して久々の解繊作業に
入りました。事前に加工していたおかげもあって、大量の解繊した原料が得られました。

10月12日
一週間の糖化反応後、中身を確認したところ、これまでに臭ったことのない異臭がしました。
糖度も前日までの数値から4%も低下してしまいました。
実験自体は上手くいったとは言えませんが、発酵用の酵母菌を培養していたのでひとまずは
発酵工程へ進めました。

残渣を利用した綿花の栽培も1株は枯れてしまいましたが、他の2株は育っていて、
現在綿花が咲いているものもあります。

工業化学科2年生(実習)

9月21日(木)C2の実験・実習がスタートしました。9月から始まった2学期ですが、学級閉鎖によるリモート授業や10月29日に実施される乙種危険物取扱者試験の合格に向けての学習などもあり、やっと本日が2学期最初の実験実習となりました。
1年生の時は工業技術基礎という科目で1週間に3時間しかなかった実験実習も、2年生になり2倍の時間を費やすことで、より深い学習に取り組んでいます。
ある班では、クロームブックを使い実験の経過や感想および考察を共有し、互いに知識を深め合っています。また、ある班では、自然界に共存する微生物の学習のため、ペトリ皿を手に校内の微生物を探しに行っているようです。様々な実体験から理解につなげてもらい、成長してもらいたいと思います。また、その他の実験実習の様子も写真でご覧ください。