工業化学科」カテゴリーアーカイブ

令和3年度技能検定化学分析作業受験者全員合格

7月に実施された技能検定化学分析(化学分析作業)3級に3年生の立石魁君と藤原翔君、2年生の石川士恩君と甲野智拡君と近藤匠君と西田恵朔君が挑戦し、見事全員合格しました。実技試験は成分を調べたり含まれている量を調べる内容で、学科試験は高校で学習するレベルから大学等で学ぶ難問まで幅広く、化学に関する知識を問われる問題です。

実技試験に向けた準備は劇物を含む薬品の取り扱いが多数あるため、実習室でしか練習することはできません。そのため、期末考査以降の午前中授業期間の放課後を中心とした練習になり、暑い時期にもかかわらず空調のない部屋での作業には苦労をしていました。そのような苦労の甲斐もあり、無事に全員合格出来たので、今回の経験をそれぞれに活かしていってもらいたいと思います。

2級ボイラー技士合格

7月に2級ボイラー技士の試験があり、工業化学科3年生の清水香穂吏さんが合格しました。
昨年度はコロナの影響により試験の実施が無く、受験を考える人にとっては厳しい状況でしたが、無事合格することができました。
今回の合格により清水さんはジュニアマイスターの総得点が58となり、特別表彰の対象となる60点まであと一歩になりました。引き続き頑張ってもらいたいと思います。

工業化学科資格情報

6月27日(日)に実施された危険物取扱者試験において工業化学科2年生6名、3年生4名がそれぞれ乙種第4類に合格し、この結果をもって2年生38名中31名、3年生40名中35名が免状取得者になりました。

現在3年生は進路選択の真っただ中にありますが、このタイミングの合格によって進路選択の幅が増えた生徒もいます。

また、3年生の危険物全類取得者も1名増え、40名中11名が全類取得者です。甲種の合格者は増えませんでしたが、引き続きチャレンジしていってほしいと思います。

計算技術検定2級合格

6月18日(金)に実施された計算技術検定試験において工業化学科2年生3名が挑戦し、石川士恩君が見事合格しました。試験内容は中学~高校レベルの数学力が必要になる関数計算、方程式と不等式、応用計算と3種目あり、合格の基準はそれぞれ70点以上で合格になります。

ここ最近では受験する生徒自体も少なかったのですが、初挑戦で合格したことは素晴らしいと思います。今回残念ながら不合格になった生徒もそれぞれ2種目ずつ合格しているので種目合格制度を利用して、次回受験の際に残る種目に合格してほしいと思います。

また、同時に3級の受験も行われており、今回の結果で22年生全員合格を達成しました。全員合格は現3年生に続き2年連続となります。1年生も受験しましたが惜しくも3名が不合格だったので、秋の試験で3年連続の全員合格を目指していってもらいたいと思います。

スケールアップの課題

前回に引き続き温度調整不十分ですが大型装置による糖化反応を行いました。今回も思ったような結果が得られませんでしたが、原料の前処理をしたものを乾燥させた場合、ボリュームが全く違っており、単純に湿り状態で使用した原料が計算した準備量より大幅に少なかった可能性が考えられます。


とはいえ、原料を増やそうにも解繊作業も思うように進まないため、新たな原料を確保するまでは次の実験が出来なくなってしまいました。今後機械科の先生のアドバイスを再度いただいて、どの様にすれば効率良く解繊作業が進むか考えていこうと思います。

前回作製した糖化反応液を発酵したものについては、一応アルコール臭は確認できていますが、GCによる分析結果は上手く出なかったため、次回再度確認をしていきたいと思います。

量産に向けて

温度調整が効かない状態で大型装置による初めての長期間糖化反応を終えました。残念ながら装置完成直後のように原料が溶けてはおらず、糖度の上昇率もビーカースケールの時の半分以下でした。


定量的なデータの収集は難しいですが、今後の流れを固めていく上でも各工程を経験しておく方が良いと考え、解繊、前処理、発酵、蒸留、そして反応槽の洗浄と再仕込みに分かれて作業を進めました。機械科と電気科の先生にもお手伝いいただき、空調のない暑い部屋でしたが作業に打ち込み、今後の改善点など気づきの多い時間が過ごせました。

中和後の乾燥(昨年度研究で乾燥状態の方が反応性が高かったのと、正確な質量測定のため)

大型反応装置による実験

制御装置の温度を調整する箇所の修理が完了していないものの、今年度に入って本格的な稼働が一度も出来ていなかったので、完全な温度コントロールは出来ない状態での実験を始めました。温度制御のみビーカースケールの最適化条件に合わせられないものの、他の条件は調整できたので、明日からは放課後に輪番制で原料の追加やデータを調べていこうと思います。他にもスケールアップした実験に対応するよう、アルカリ溶液による前処理や発酵段階の温度調整など分担して取り組みました。

解繊作業と固液分離作業

制御装置の部品に関する質問の返事がなく、反応装置を使った実験ができなかったため、先週に引き続き作業の確認と出来ることを行いました。
今回も機械科の先生に来ていただき、解繊装置について作業の手順や注意など実演を交えて説明いただきました。
しかし、長時間使用するとベルト部分が熱を持つようになり、少しずつベルトが削れたり異音がし始めたのでその部分については修正をお願いしました。
また、固形分回収型ホルダーも使用方法を確認した後、実際に昨年度の残液を用いて作業をしてみましたが、残渣が細かかったためか圧力をかけてもなかなかろ液が回収できず、翌日に再度加圧したところ、ろ紙が破れてしまい失敗に終わりました。このことからホルダーにセットするろ紙を保護するものが必要と考えています。

SEH研究開発事業3年目の開始

新年度が始まり早くも1か月が経ちました。
本校のSEH研究開発事業も最終年度となりましたが今年度は曜日の並びの影響もあり、なかなか課題研究の時間が取れていません。
しかもようやく完成した大型反応装置が年度末に故障したまま修理の目途がたっていないため、現段階では研究が止まってしまっています。
色々な条件が整いませんが出来ることから始めようということで、大型反応装置を想定したシミュレーションや分析機器の使い方などの勉強会を行いました。
併せて機械科の卒業生に製作してもらった解繊装置の説明を、機械科の先生にお願いしました。メインの作業へ早く取り掛かりたいところですが、このような時間も有効にして取り組んで行きたいです。

危険物甲種合格

2月に岡山県で実施された危険物取扱者試験で、工業化学科3年生の清水香穂吏さんと立石魁君の2名が甲種に合格しました。昨年度は倉工の工業化学科として10年ぶりの合格者0人かと思われましたが、ギリギリのところで合格を繋いでくれました。
また、工業化学科2年生11名が機危険物取扱者乙種第4類に合格しました。これで2年生38名中25名が乙4取得者となりました。3年生の危険物全類取得者も3名増え、40名中10名が全類取得者です。
今年度も新型コロナウイルスの影響により活動を制限されてしまうことが心配されますが、それぞれのペースでコツコツ力を蓄えて行ってもらいたいと思います。

技能検定化学分析作業合格

昨年12月に実技試験、2月に学科試験が実施された技能検定化学分析(化学分析作業)3級を工業化学科3年生の稲角圭祐君、清水香穂吏さん、竹熊彩香さん、柳本将輝君の4名が挑戦し、見事合格しました。実技試験は成分を調べたり含まれている量を調べる内容で、学科試験は高校で学習するレベルから大学等で学ぶ難問まで幅広く、化学に関する知識を問われる問題です。
新型コロナウイルスの影響により例年とは全く異なる試験日程となり、学校行事や定期考査と並行して実技練習や学科試験に向けた準備を放課後中心に毎日のように行い、苦労しながらも努力を続けてくれた結果、無事に受験者全員が合格することができました。この検定に合格することは化学の基本的な知識を持つことと同時に、基本的な分析の能力を証明できる内容であるので、今年度も多くの生徒が挑戦してくれることを願います。

工業化学科課題研究発表会

1月21日に今年度の課題研究発表会を行いました。新型コロナウイルスの感染防止対策のため、発表者の3年生と聞く2年生の部屋をリモートで結ぶという初の試みでしたが、スライドがほとんど見えないという残念な形になってしましました。それぞれの班が1年間試行錯誤しながら取り組み、自分たちの力でまとめた資料だっただけに悔しい思いもありますが、後輩は先輩の頑張りを感じ取ることが出来たようで感想には前向きなコメントをたくさん書いてくれました。来年度は一堂に会する発表会が出来ればよいと思っています。

なお、発表会では見えにくかった生徒の作ったスライドをデータとして載せますので、興味がある方はご覧ください。

01 ペットボトルの再利用 1-1

01 ペットボトルの再利用 1-2

01 ペットボトルの再利用 1-3

01 ペットボトルの再利用 1-4

02 綿布端切れ繊維から酵素を用いたアルコールの製造

03 とんぼ玉 2020

04 ものづくり班 1-1

04 ものづくり班 1-2

スーパーエンバイロメントハイスクール研究開発事業講演会

1月15日(金)13:25〜 本校が県教委から指定を受けています「スーパーエンバイロメントハイスクール研究開発事業」の講演会が実施されました。対象は工業化学科1,2年生です。講師の先生は、岡山大学資源植物科学研究所 植物・微生物相互作用グループ 谷 明生 先生から、本校の研究の核心部分に当たる、アルコール生成に関連する細菌の不思議な働き方をわかりやすく説明していただきました。コロナ感染対策として、リモート配信での講演会となりましたが、わかりやすい資料の提示と説明で生徒、教職員とも理解が進み充実した講演会となりました。

技能検定化学分析作業3級合格に向けて

例年夏に試験が実施される技能検定の化学分析作業ですが、今年度は新型コロナウイルスの影響により前期日程は中止となり、後期日程で実施されることになっています。
現在は12月19日の実技試験に向けて放課後補習に取り組んでいます。期末考査があるためしばらく間が空くことになりますが、合格に向け頑張ってもらいたいと思います。
なお、筆記試験は2月になるので、そちらへ向けてもコツコツと進めてもらいたいです。

現在の糖化の様子

今年の研究内容をまとめる時期に入り、酵素の量、タイミングなど再現性の確認を進めています。考査や学校行事の関係で年内の授業はあと1回しかなく、前回上手く利用できなかったモレキュラーシーブの実験や濃縮方法の検討などやるべきことが残っているのでスムーズに進めていきたいと思います。
初期のころに比べ糖化後の残渣の状態はずいぶん変わり、原形はほとんどない状態になっています。

10月試験による乙種危険物全類取得者

10月に本校会場で実施された危険物取扱者試験で、3年生3名(大森息吹君、中務海聖君、森本瑛大君)と、2年生7名(秋山陽祐君、岡本蒼人君、清水香穂吏さん、竹熊彩香さん、立石魁君、中田奏大君、藤原翔君)が乙種全類合格となり、3年生は乙種全類取得者総数が13人になりました。3年生にとっては就職試験の時期との兼ね合いもあり、受験すること自体が難しかったため、こうして成果が出たことは素晴らしいと思います。
しかしコロナ禍で受験の機会が限定されてしまった影響もあり、本校として10年連続甲種合格者が出ていましたが、このままでは記録が途切れてしまいそうな状況になっています。今年度も残り少ない受験の機会ですが、先輩からの記録を何とか繋いでいってもらいたいと思います。

SEH講演会(滝澤先生)

11月20日にスーパーエンバイロメントハイスクール研究開発事業の共同研究者である岡山理科大学の滝澤昇先生に「微生物はミクロの化学工場」という演題で御講演をいただきました。新型コロナウイルスの影響により今回もオンライン講演会となりました。微生物の分類からその働きに至るまで、具体的な例を示していただきながら難しい内容を分かりやすく説明していただきました。

工化1年生 乙種第4類取得

今年も工業化学科1年生は危険物乙種第4類の全員合格を目指して9月から放課後を中心に毎日取り組みました。
例年と違って就職試験が10月になったため担任以外の先生や3年生の力を借りることは出来ませんでしたが、様々な場面を通じてコツコツと長期間取り組むことが出来たので、試験直前には多くの人が合格できるレベルに達していました。
受検結果は36名中14名の合格でした。多くの生徒があと1問~2問合っていれば合格に届いていただけに、悔しさの残る結果ですが、次こそは頑張って合格を目指してもらいたいと思います。また、今回合格した生徒には全類取得を目指してほしいと思います。

脱水剤と霧化分離による濃縮結果

糖化~発酵にかけては様々な実験を繰り返してきてある程度の結果は得られるようになってきましたが、出来たアルコールの濃縮に関しては色々と試している段階です。今回は脱水剤としてモレキュラーシーブを用いた後、霧化分離して回収した液を分析してみましたが、結果としてはそのまま霧化分離したサンプルとアルコールの濃度は変わりませんでした。アルコール試薬でも試してみたのですが、モレキュラーシーブの使い方が良くなかったのかこちらも効果が見られませんでした。最終的には蒸留になるかもしれませんが、蒸留に頼らない濃縮方法をもう少し試していきたいと思います。

霧化分離②

先週故障してしまった霧化分離装置を修理していただき、自分たちで作った発酵液を使って再度実験を進めています。
比較対象として単蒸留をし、それぞれから回収した留出液をGCで分析したところ、ほとんど同じ濃度でした。装置を組んだり専門的な技術や知識が不要ということもあり、霧化分離装置にはメリットが多いです。
しかし、簡易ラボ機では回収部分がないためミスト化した気体を工夫して回収しなければならず、色々と試していますがなかなか思うようにはいきません。
全体的な操作の流れが出来てきつつあるだけに、回収部を必要とすると予算的な問題が生じるためどうするか悩んでいます。
研究と並行し、今年度も1月に校内で研究発表の機会があるため、データの整理をおこないながら、発表会に向けた準備も進め始めました。